■HD スポーツスター XL883/1200 アジャスタブルリアサスペンション■WXL-10(車高295mm〜320mm)■スプリングカラー:メッキ、ブラック
ウェブバージンハーレーでご紹介いただきました快適に楽しくスポーツスターに乗りたい。ただその願いから生まれた ハーレーダビッドソンといえば世界で最も知名度の高いバイクメーカーと言っても過言ではありません。大型免許を取得したらいつかはハーレーダビッドソンに乗りたいと考えているユーザーも多いはずです。 そのハーレーダビッドソンのファミリーの中でも独自の世界観を持ち、比較的ファミリーの中では安い価格帯で販売されているため人気なのがスポーツスター・XL883、XL1200ファミリーです。 スポーツスターの事を多くの二輪ジャーナリストが・・・ 「日本人が乗るのに適したハーレーダビッドソン」と評しています。 他のファミリーに比べてスポーツスターは排気量が小さく車重が軽いので上記のように評されることが多いようです。 しかし、スズキやホンダのバイクを乗り継いでスポーツスター【XL1200R】を購入した私にとってスポーツスターの乗りにくさは驚愕でした。このサスペンションは私が快適にスポーツスターに乗る為に開発しました何故スポーツスターはこんなにも乗りにくいのか?メカニックとしてレースへの参戦経験のあるスタッフに試乗させて分析しました。 結果的に見えてきた問題点は、、、 ●フロントフォークのバネレートが柔らかすぎる ●燃料のセッティングが悪くて細かいコントロールが効かない ●リアサスペンションの動きが悪い この三点でした。 早速この三点を改善するためのパーツ開発に取り組み始めましたが、 私は身長が低くXL1200Rは足つき性が悪かったのでローダウンしつつ快適性が向上するサスペンションの開発を優先させました。 スポーツスターサスペンションの問題点はダンパーでした スポーツスターのサスペンションを開発するにあたり、まずは純正のサスペンションを分析しました。すると驚くべきことが開発部門から報告されたのです。それはスポーツスターのサスペンションはダンパーが効いてないということでした。 ハーレーの純正サスペンションは、モデルにより、サスペンションの長さ、硬さに違いはありますが、どのモデルもダンパーが効いていなかったのです。そもそもダンパーって何?重要なの?ダンパーとは、別名ショックアブソーバーと言います。そもそも、リアサスペンションの主要なパーツはショックアブソーバーとスプリングです。 ダンパーが効いてないというのは、右の写真のスプリングは仕事をしてくれていますが、左の写真のショックアブソーバーは仕事をしていないといえます。 では、ダンパーの仕事はどんな事なのかと言うと・・・ 段差などで、縮んだスプリングが元の長さに戻ってくるのをゆっくりにすることです。 では、ダンパーが効いていないと、どうなってしまうのかというと、段差などの衝撃をバネが受けて、バネが縮みます。一定のところまで縮んだバネが今度は、ビヨーンと伸びます。 本来ここでダンパーが効いて、ゆっくりと、元の長さに戻っていきますが、バネの伸びる力をダンパーが制御しないと、段差などでバネが受けた力を使い切るまで、上下運動を繰り返してしまいます。 走行中を想定すると、ダンパーが効いてないと、どのような弊害があるというと・・・ たとえば、波状路や減速帯などの連続する段差を通過するとき、ダンパーが効いてないと、車体姿勢が定まらないので、体が動いてしまって一定のアクセルワークが出来なくなってしまうことがあります。 波状路は工業団地など、特定の状況下にしかありませんが、減速帯は急なカーブの手前など、色々な場所にあります。 減速帯はバイクにとっては、走行に危険を及ぼす可能性があると指摘されていますが、国産のバイクに乗っている限りはあまり気になりません。 しかし、ダンパーが効いてないスポーツスターで走ると、細かい段差によって、サスペンションが上下に動いてしまい、乗車姿勢が定まらず、とても危険です。より多くの人にとって快適である為に・・・ サスペンションは、乗る人の体重や感じ方によっても、好みが大きく異なってきます。そこで二種類のサスペンションを用意しました。WXL-10とWXL-19はそれぞれ車高調整機能を備えていますが長さがことなります。 WXL-10はXL1200XやXL883Lなどのローダウンスタイルが好きでスタイルを崩さずに乗り心地を向上したい人やXL1200RやXL883Rなどサスペンションの純正長が長めの車両の足つき性を改善しながら快適に走行したい人にオススメのサスペンションです。 長さの調整は295mm〜320mmです。一番短くしてもXL1200Xなどのサスペンション(280mm)と比べると長くなりますが純正よりも柔らかいので車両に装着して人が乗ると足つき性に大きな違いはでません。 WXL-19は車高を320mm〜335mmまで調整可能です。 稼動するストロークが長くなったので更にサスペンションを柔らかくセッティングすることが可能になり高速道路などの継ぎ目などもしなやかに吸収しライダーへの負担を減らします。 またコーナリング時にはステップをガリガリ削ることがなくなり軽快にカーブを抜けることができるようになります。快適性とスポーティーさを両立したサスペンションです。伸び側の減衰力とプリロードの調整も可能サスペンションの好みは千差万別。正解はありません。その人にとって最良であればそれが正解となります。そのためセッティングをメーカーがライダーに押し付けることはできません。 そこで無段階のプリロードと27段階の伸び側減衰力調整ができるようにしました。 出荷時には推奨セッティングで出荷いたしますが新しいサスペンションに慣れてきたら調整することで理想的なライディングフィールを手にすることが可能です。 サスペンションのバネはプログレッシブタイプを採用スプリングのコイル幅は広ければ広いほど大きな力が加わらなければ縮みません。スポーツスター用アジャスタブルサスペンションはコイル幅が一定ではないプログレッシブタイプ【不等ピッチ】のスプリングを採用いたしました。 プログレッシブタイプのスプリングを採用したことで、車体にかかる、初期荷重をコイル幅の狭い部分を受け止めコイル幅の広い部分で、大きな負荷を受け止めています。通常のスプリング形状と比べると、 バイクに乗車した時のサスペンションの沈み込みの量が変わる 減速帯などの細かい段差のショックを緩和し、ライダーへの突き上げ感を軽減するなど、乗り心地が良くなりスムーズな動きになります。 ショックアブソーバー本体は軽量なアルミを採用しました ショックアブソーバーのボディーはアルミを採用いたしました。鉄馬という形容詞があるように、スポーツスターは車体のほとんどが鉄で出来ています。 しかし、結果的に車体が重くなってしまっているという弊害もあります。その為、少しでも軽くするために、ショックアブソーバーのボディーはアルミを採用しました。 XL1200Rなどに使われている335mmサイズのサスペンションは3.52キロスポーツスター用 アジャスタブルサスペンションはは2.79キロスポーツスター用 アジャスタブルサスペンション スポーツは2.63キロ重さは歴然です。 また、アルミは鉄と比べると錆びにくいという性質もあります。長くスポーツスター用アジャスタブルサスペンションを使っていただく為に・・・スポーツスター用 アジャスタブルサスペンションはフルオーバーホール可能です。長く使っていれば、サスペンションの中に入っているオイルは劣化し、窒素ガスは抜けてきてしまい、サスペンション本来の性能が発揮できなくなっていきます。 また、更に長く使用すればショックアブソーバーの中で、減衰を制御しているバネ鋼のシムも徐々に劣化していきます。 オイルの交換は出来れば1万キロ〜1万5千キロ程度で行ったほうが良いのですが、サスペンションが底づきしているような気がするタイヤの設置感がない車高が下がっているような気がする。 といったような気がする場合には、オーバーホールしてください。サスペンションのオーバーホールはオイル交換、窒素ガスの充填だけであれば、1万円程度で可能です。 長距離走行しても性能がおちないようにフリーピストンを内蔵ショックアブソーバーの中には、窒素ガスが充填されているガス室とサスペンションオイルが充填されているオイル室があります。 ガス室と、オイル室を隔てているのがフリーピストンです。サスペンション用のオイルは空気と混ざりにくく、泡立ちにくいという特性がありますがオイルが劣化していたり長距離走行すると空気と混ざり気泡ができてしまう事があります。 気泡ができるとオイルが本来の性能を失い柔らかくなりサスペンションの挙動に影響します。 しかし、フリーピストンで、オイル室とガス室を隔てることでオイルと空気が混ざることを防ぎ、長距離の走行でも安定した性能を維持出来るようになっています。 ドレスアップの要素を考えてスプリングは黒とメッキとカラーオーダーを用意しました。サスペンションは性能を左右する機能パーツですが車体を構成するパーツの中でも大きな面積を占めています。そのためサスペンションを変えると車体の見た目が大きく変わります。 ドレスアップの要素も考え、スプリングの色はメッキと黒をご用意致しました。車体のイメージに合わせて、スプリングのお色はお選び下さい。色によるサスペンションの性能の差はもちろんありません。通常のサスペンションメーカーは、決して分解した写真など公表しません。何故なら、レースなどで投入した最先端の技術のフィードバックを投入し、またその情報はトップシークレットだからです。 ワールドウォークのサスペンションはレースで勝つ為のサスペンションではありません。町乗りや山道の走行で楽しく走ることが出来るサスペンションです。 その為、最先端の技術など、必要ありません。ただ、昔からある技術を突き詰めて、セッティングをしていっただけです。